12月16日の水田洋先生を招いての、「アダム・スミスの誤解を解く」には、のべ25名ほどの方に参加いただき、とても充実した会となりました。

水田さんは、アダムスミスの「国富論」の翻訳もされた、日本学士院の大学者。

水田先生の話を聞いて、竹中平蔵さんがいかに、ちゃんとアダム・スミスを読んでいないか、うわべだけで都合良く解釈しているかがよく分かりました(本当に竹中さんは学者なのでしょうか?)

そもそも、アダム・スミスは、「自分の利益を追及することは素晴らしい」などと単純な話をしていないとのこと。
アダム・スミスの主要な著書は「国富論」ではなく、「道徳感情論」であり、自由な市場と言っても、そこでは「公正」が前提であると考えています。

そして、泥棒同士では公正な市場は成り立たないと言っているそうです。

その点、竹中さんは、自分で派遣を拡大しておいて、派遣会社の役員になっており、まさに、「泥棒」のようなものになりそうです。

また、アダムスミスは、中世の特権の打破を確かに訴え、確立した個人を念頭に置きました。しかし、自分の利益しか考えない個人を念頭に置いたわけではありません。

アダム・スミスが言ったことを前提にすれば、竹中さんこそが、打破されるべき特権ではないかと思われます。

水田さんの話は、とても広がりがあって大変勉強になりました。

講演録は録音していますので、正確な内容は追って書面化したいと思います。

これからも、ときどき、勉強会をしていきたいと思います。
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12月16日、下記の勉強会を開きます。アダムスミス研究の世界的大家、水田洋名大名誉教授を招いての贅沢な機会です。是非ご参加下さい。

■タイトル:「アダムスミスの誤解を解く」
■日時:12月16日午後6時開場、6時半スタート
■場所:名古屋第一法律事務所(名古屋市中区丸の内2-18-22三博ビル5階)
■主催:ときどき勉強会
■問い合わせ:名古屋第一法律事務所・川口まで(052-211-2236)
■参加費:資料代として500円
■申し込み不要
■8時半頃から懇親会。近くの居酒屋で。

○小泉政権下の竹中さんが主導した「市場原理主義」。今でもその流れは続いています。市場に任せればうまくいく、というときに使われるのが、アダムスミスの「神の見えざる手」。でも、かなり誤解されて使われているようです。
この機に、アダムスミスが本当はどんなことを言っていたのか、アダムスミス研究の世界的大家に直接聞いてしまおう、ということで、企画しました。
水田洋さんは、岩波文庫のアダム・スミスやホッブスの翻訳もされており、世界的な研究者です。御年91歳とは思えぬ頭脳と語り口調。
高校生に分かるくらいで、しかも1時間半くらいでアダムスミスの誤解を解いてやって下さい、とかなり無理なお願いをしていますが、きっと1時間半で誤解が解けることでしょう。

○僕自身も経済はよく分かりませんが、最低限の知識を、しかも最高級の方から伺うことで、「市場が全て」という主張にこれ以上騙されないようにしたいと思って企画しました。

○是非、お気軽にご参加下さい。たぶん、比較的少人数の、贅沢な機会になると思います。
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横着な僕はツイッターでつぶやきっぱなしなのですが、保育の件での僕のツイートをまとめて下さった上に、もっと分かりやすくして下さった方のブログをご紹介します。とてもすてきなブログです。

http://yamachanblog.under.moo.jp/
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# by kahajime | 2010-11-22 23:10 | 保育

厚労省が狙う「子ども子育て新システム」。「ライフスタイルに合わせた選択肢が広がる」と宣伝。派遣法導入時にも聞いた台詞。実際は、保育園を探しに行政を尋ねても、「仲介は出来ない」として自分で探せと言われる。園をネットで探して、園巡りを今以上に延々して「選ぶ」ことすら困難に。

厚労省は、「経済界への負担も求める」としていますが、6月8日に経団連はこれを明確に拒否。結局親の負担になることがはっきりしています。

保育の新システム。これは大変なことになる。一つは応益負担。負担割合も3割とか4割になりかねない。費用を払えない親が続出し、最初から保育園を選ぶことすらできない。入る希望も出せないから30万人の「待機児童」はいなくなり、厚労省はめでたし。その分「難民児童」になる。

2つめ。企業参入。しかも、「法人利益は何に使っても良い」。結果、葬儀屋など他の業者が保育に参入し(現実に既に東京ではある)、保育での利益を他の事業に付け替え可能。親が子どものためにと出したお金と、血税を、営利事業の利益にあてることを認める制度。いくらなんでもやりすぎ!

3つめ。最低基準を取っ払う。国や自治体の責任をなくす。結果、「安かろう悪かろう」保育の増大。保育園内の事故は確実に増える。「市場原理」なので、つぶれても「経営努力が足りなかった」。「経営の安定化」のために裕福な地区に保育園が集中し、逆に地域によっては保育園ゼロの地域も増える。

4つめ。自治体からの補助は確実に、かつ毎年減らされ、保育士の正規雇用は難しくなる、非正規が増え、保育が分断化し、一日の保育士の出入りも多くなり、また、辞めていく保育士も多くなり、子どもが不安定になる。預かる子供も細かい時間単位になり、切り貼り保育になり、さらに不安定になる。

とりあえずの結論。小さい子どもを商品にしてはいけない。小さい子どもをコストにしてはいけない。「この国は一人一人を、あなた自身を大事にしない社会です」ということを産まれたときから子どもに実感させてはならない。
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# by kahajime | 2010-11-22 23:03 | 保育
イラク戦争と自衛隊派兵の検証をどう進めるか。検証を進める上で共有化しておきたい基本的情報をまとめています。大きく、3つの論功(資料ベース)を作りました。ここでは、その冒頭をピックアップしました。少し長いです。おつきあい下されば幸いです。

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 2003年3月20日,米国ブッシュ政権は,安保理の決議を得ることなく,イラクに対して一方的に攻撃を開始した。

 日本は他国に先駆けてイラク攻撃を支持し,その後イラク特措法を制定させ,日本国憲法下で初めて,戦地に自衛隊を派兵した。2006年7月に陸上自衛隊はイラクから撤退。しかし,同時に航空自衛隊はイラクに残り,それまで危険だということで活動先としていなかった,激戦地バグダッドへの「空輸」を開始する。当時政府は,「人道支援」と強弁しながらも,何を輸送しているかは具体的には開示していなかった(資料1)。

 2008年4月17日,名古屋高等裁判所が,「航空自衛隊のイラクで武装した米兵を戦闘地域であるバグダッドへ輸送活動を行っており,これは憲法9条1項が禁ずる「武力行使」にあたる,として憲法違反の判決を下した(資料2)。

 そして,同年末,政府は自衛隊をイラクから撤退させる。

 2009年9月末,政権交代した民主党は,航空自衛隊のイラクでの「週間空輸実績」を全面開示(資料3)。
 航空自衛隊の輸送活動が,人道支援ではなく,米兵などの武装兵の輸送であったことが白日の下になった。

 2010年現在,これまでの米国内での各種機関の検証により,イラクに大量破壊兵器があったとする情報が完全に誤りであり大量破壊兵器はなかったことが明らかとなっている。
 また,オランダ,イギリスもイラク戦争に対する検証を行っている。

 ひとり日本だけが,イラク戦争を支持したことも,自衛隊を派兵したことについても検証をすることなく,現在に至っている。

 米英蘭いずれも,「同じ過ちを繰り返さない」ために検証を行っている中で,日本も厳しく検証を行わなければ,同じ過ちを繰り返す危険な国として,国際社会からの信頼はますます低下するであろう。
 
 この違法な戦争のために、イラクでは65万人を超える市民が犠牲になったとも言われ、今でも劣化ウラン弾などの被害に苦しむ子どもたちが毎日、産まれ、そして今日も命を落としてる。また、多くの子どもたちは障害を負った一生を強いられている。

 政府にイラク戦争支持とイラク派兵の検証を迫ることは,政府が同じ過ちを繰り返させないために課された主権者としての責務であるとともに、私たちのイラクの市民に対する加害者としての責任である。

 イラク戦争と自衛隊派兵の検証を行うにあたって,まずはイラクの実態を知ることが不可欠である。イラクの実態は、高遠さんや西谷さんなど、多くの方達に委ねたい。

 イラク訴訟弁護団としては、法的な問題点を明らかにし、検証の対象を明確化するために、下記の3点に搾って情報を整理をした。

 ①イラク戦争開戦当時,自衛隊派兵当時の政府及びマスコミの主張を整理

 ②イラク派兵,特に違憲判断が下された航空自衛隊の実態を名古屋高裁違憲判決をもとに分析

 ③最後に,米英蘭各国で行われたイラク戦争の検証についての整理
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# by kahajime | 2010-11-12 22:08 | イラク
娘を預かってもらっている保育園の地域の皆さん向けのニュースの原稿を作ってみました。限られたスペースなので、しぼっています。応益負担の件や幼保一元化の問題は、地域の皆さんにはすぐにはわかりにくいかと思って思い切ってカットしています。

~たいへん!地域から保育園がなくなる?~


■今、政府内で法案化が進められている「子ども子育て新システム」。この6月に概要が示され、早速来年1月の通常国会に法案が出されることが決まっています。待機児童をなくすため、というのが法案の出される大きな理由です。
 でも、この「新システム」の中身はとっても大変!「保育」そのものがなくなってしまいます。

■今の保育園は、国が保育園の面積など「最低これだけは」ということを決めて保育をしています。でも「新システム」ではこの全国一律の最低基準をなくします。今でも保育園は足りなくて定員以上に子どもがつめこまれていますが、最低基準がなくなったら、もっとつめこみ保育がすすめめられて、保育園内の事故が確実に増えるでしょう。子どもの命が危ないです。また、国、自治体からの補助金も減らされ、良心的な保育をしたくても難しくなります。

■企業がどんどん保育に入ってきます。今の保育園では、補助金の使い道は保育に限定されていますが、「新システム」では「何に使っても良い」とされます。だから、例えばレストランチェーンが保育に参入し、保育での利益をレストランの事業に使うことができます。親が子どものためにと出したお金と、大事な税金を企業のお金もうけに使える。これはいくらなんでもやりすぎではないでしょうか。

■子どもを預けることが出来る時間が厳しく「認定」されるようになります。Aさんは朝9時から午後4時、Bさんは朝11時から午後5時までなど。それ以上の時間に子どもを預けるには、高い保育料がかかります。子どもたちの一日の生活が、保育による認定時間で分断されてしまうので、お散歩やお昼寝、運動会などの行事が出来なくなります。保育士も時間毎の雇用になり、保育士としての大切な経験が引き継がれません。

■「子ども子育て新システム」は保育園なんていらない、という制度です。小さい子どもを預けなくてはいけない親は、プロの保育士さんがちゃんと子どもを見てくれる、保育園で子どもらしい生活が保障されている、と思うから安心して預けることが出来るのです。ただ預かってさえくれればいい、というわけではありません。

■こんな「子ども子育て新システム」が国会を通ってしまったらたいへん!そんなことにならないように保育園を応援してください。よろしくお願いします。
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# by kahajime | 2010-11-01 00:17 | 保育
たいしたことは言えませんが、私見をほそぼそと述べて参りたいと思います。
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# by kahajime | 2010-10-09 10:59