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リーガル・ハイで思い出した日照権裁判

以前、テレビドラマ「リーガル・ハイ」で、マンション建設に反対する住民の代理人となった、大和田伸也演じる弁護士と、建設会社の代理人になった堺雅人演ずる古美門との対決、という回があった。結局、住民はみな、お金をもらい、全員示談。古美門の勝利、という結論だった。

実際、こういう場面は少なくないのだろう。

しかし、何件か日照権訴訟(さらには圧迫感訴訟)を経験している立場からすると、ちょっと物足りないと思ってしまった。

闘いは、そこから始まることだってあるのだ。

実際、私と、同じ事務所にいた原山弁護士2人で対応した日照権訴訟は、多くの住民がマンション業者からお金をもらって行く中で、最後まで「示談」をしなかったごく数名が訴訟を提訴した。そして裁判の厳しい道程を経て、最終的に勝利的和解を勝ち取ったというケースもある。→名古屋第一法律事務所ニュース

現実は、それほどあっさり結論が決まってしまうわけでもなく、本人の頑張りなどによって、勝ち目のない裁判が、予想外の結論に至ることもあるのが現実だ。

「こんなもんだ」と割り切ってしまうのは簡単だ。
しかし、理不尽を前に、どうしても「こんなもんだ」と割り切れない人だっている。
「こんなもんだ」と割り切れず、怒りや悔しさを抱えた人が立ち上がろうと頑張っているとき、力になりたくなるのは、たぶん誰でも同じだろうと思う。

こんな時に、しっかり力になれるように、もっと弁護士としての力量を高めていきたい。